21世紀は、地域の時代、環境の時代といわれます。
地方分権が大きな流れとして徐々にあきらかになり、
都市に集中した人口や機能が急速に再編成される時代でしょう。
しかし、地域にそれを受け入れる力があるでしょうか?
基盤である一次産業は国際競争の波にさらされ、
過疎化に歯止めはかかりません。
地域は今、「産業」ひいては「暮らし方」の転換をせまられています。
それを実行するためのキーワードを私たちは
「交流(ツーリズム)」と「教育」と考えています。

私たちは地方と都市の適度な「交流」による地域の「人材育成」をはかり、
「創職」に寄与し、地域の持続的な「福利」に貢献します。

ねおすは今までの「シンクタンク」とは違います。
プランニングに関わった事業は責任を持って、実行にも参加します。
私たちは「ドゥタンク」を目指しています。
実行にあたっては、
職員や研修生が地域に「住み・暮らし」ながら「交流」を進めています。


  黒松内ぶなの森自然学校
大杉谷自然学校
大雪山自然学校
  登別市ネイチャーセンター
川湯エコミュージアムセンター
  弟子屈町
  西川町

 

 
北海道の南、渡島半島の付け根に位置する黒松内町には、天然記念物にも指定されている北限のブナ林「歌才ブナ林」をはじめとする森が広がり、朱太川の清流や湿原など、美しい自然環境に支えられながら、酪農をはじめとする産業やくらしがあります。
それらすべてを学びの場として、自然体験型学習プログラムを提供するのが、黒松内ぶなの森自然学校です。1999年度からはじまった子ども長期自然体験村は、2週間におよぶ長期キャンプとして有名。
また、指導者養成のための研修生制度も充実しています。
環境省・自治省が進める自然体験型環境学習拠点(ふるさと自然塾)事業。
運営主体は地域住民、有識者からなる「黒松内ぶなの森自然学校運営協議会」
官設市民営
  誕生経緯は国・黒松内町の補助事業であるが、行政からの人材派遣なごは一切なく、町内外の有識者からなる「黒松内ぶなの森自然学校運営協議会」が行っている。代表には企業と同様の経営責任がある。
研修生制度
  通年2名の研修生には研修奨励金が支給される。実際に参加者にプログラムを提供するO.J.T(実務研修)のほかに自然の知識や野外行動技術、参加者とのコミュニケーションワークや表現法などの独自の研修プログラムを組んでいる。
公営施設との役割分担
  黒松内には町営施設にブナセンターという博物館がある。その施設とのすみわけ(ブナセンターが調査、研究、自然学校がプログラムの実施)をすることでより質の高いプログラムを提供している。
子どもたちの主体性・コミュニケーションの多様性を重んじたキャンププログラム
  毎月第2土日にNPO法人ねおすと協働で子どものキャンプを実施している。子どもたちの主体性を重んじて、メニュー自体を子どもたちが考えている。また異年齢(幼児からおばあちゃんまで)の人々が関わることで多様なコミュニケーション環境を作りだしている。
主な事業
  ・自然体験型環境学習プログラムの企画・実施
・ 人材育成事業
・ 地域交流促進事業
NPO法人ねおすの支援
  コーディネーターを現地に派遣し、人材育成事業のコーディネートおよび指導を担当。ただし、他の事業に関しても研修生の0JT(実地研修)となるので、事務局としてコーディネートしている。


  三重県の南部に位置し、村全体が奥伊勢宮川峡県立公園にそして国の天然記念物「大杉谷渓谷」のある吉野熊野国立公園に含まれる自然豊な地域にあります。宮川村では主幹産業の林業の衰退とともに過疎化が急速に進行しています。大杉谷自然学校のある大杉谷地域の高齢者率は50%を越えているほどです。このような過疎化地域の振興策、そして自然豊な地域を生かすために始まったのが大杉谷自然学校です。
2001年に設立された大杉谷自然学校の運営は地域住民主体の「大杉谷自然学校運営協議会」で、宮川村教育委員会が運営補助金を出資しています。また、環境省が進める「ふるさと自然塾事業」において廃校を再利用し、自然体験型環境教育学習拠点としています。
 
  大杉谷自然学校の特徴
    ・ 大杉谷自然学校のプログラムは日本の社会では失われてしまった、様々なものに触れてもらうために企画されています。たとえば、自然体験であり、人々の暮らし方であり、「もったいない」という言葉が出てくるような価値観等です。これらのことを体験してもらうため「孫さんキャンプ」という民泊形式のキャンプを行っています。まだ、日本が失っていなかった頃の人々の日常生活を垣間見ることにより、礼儀、道徳など様々なことを学びます。
    ・ 大杉谷渓谷は素晴らしい自然が残されているにも関わらず、死亡事故が多発する危険な登山道となっています。大杉谷自然学校では地域の自然を多くの人々に安全に体験していただき、様々な目に見えないつながりがわかるようなエコツアーを企画しています。また、植生調査なども行います。
    ・ 学校の総合的学習の時間などで地域と学校を効果的につなぐコーディネータとしても活動しています。今年は宮川小学校の子どもたちが日本一の山作りに挑戦した「泣いている山を笑顔の山にプロジェクト」を行っています。
  主な事業
    ・自然体験型環境学習プログラムの企画・実施
・ エコツアーの企画実施
・ 地域資源調査
  NPO法人ねおすの支援
    ・ 運営基礎の構築のための支援ー経理総務事業のノウハウ提供、事業計画の立案支援
・ 運営への助言及び業務指導ー村内外へのマーケティングと広報活動、ネットワーク作り、人材トレーニング
・プログラムへの助言及び業務指導ー地域ポテンシャル調査、事業企画支援

 

    東川町は大雪山国立公園の玄関口として知られている。近年、日本一の山岳公園大雪山でも自然に対する意識の高まりの中で、自然ガイドなど体験型観光へのニーズが大きくなり、一方でいり込み数増加による自然環境への影響が懸念されはじめた。
そんな中、平成12年旭岳ロープウエーのリニューアルがあり、観光客の入り込み数が大幅に増加することが予想され、持続的な自然資源の利用のためのソフト対策が必要とされた。
そこで、北海道の地域サポートシステム「北の交流大使事業」を活用し、自然体験活動のニーズや資源を探り「プログラム」や「システム」を開発すれために職員一人を派遣、1年半の準備期間を経て、2002年度は大雪山自然学校としての自然体験プログラムを企画・実施している。
活動内容
  @ 旭岳・東川町周辺地域の情報収集と自然体験活動の提案・実施。
A 指導者修の実施。
B 旭岳・東川町においてのエコツアーを企画・実施。
C 旭岳エリアの持続的利用のためのシステムを構築。
D 大雪山エリアでの自然体験活動を行なう団体のネットワークを推進。
ねおすの支援
  他の地域支援とは違い、NPO法人ねおすが直轄で運営する自然学校です。
ただし、東川町より旭岳エリアでの自然体験プログラム、指導者の研修の開発・実施などを目的とした「東川町自然体験環境学習業務」を委託されている。

 

  登別市鉱山町は、北海道でも有数の鉱山でしたが昭和48年に閉山し、現在は数世帯が暮らすのみです。その状況で自然はたくましく再生に向かい、往時の面影もないほどです。
その鉱山地区を「人と自然のふれあい拠点」と位置付け市民懇話会を中心に長い時間を書けあり方、運営などを話し合いその内容を専門NPOであるねおすがまとめる形で作り上げてきたネイチャーセンターです。従来のネイチャーセンターとは違い、ただ単に展示があるだけではなく、宿泊体験施設と自然体験学習施設の機能をうまく重ねあわせた、これまでにない新しいタイプの施設です。
  インフォーマルな教育施設
  学校のようにカリキュラム(教育課程)に従って時間割をつくり、問題に対して答える形の教育ではなく、カリキュラムのない自発的な学習をサポートする学習を目指しています。
  行政・市民・専門NPOのコラボレーション
  市営でありながら、運営は市、市民、専門NPOの3者が協働で進めています。
  オーダーメイドプログラム
  ふぉれすと鉱山では、利用者の要望をよく聞き、日常の自然資源調査を生かし、その時、その場所でしかないプログラムを提供しています。またねらいとストーリーがしっかり定まったプログラムは大きな印象がのこると評判です。
  ハンズオン展示
  ふぉれす鉱山には展示ケースに入ったものは何一つありません。すべてが手にとり、遊ぶことができます。自分がその動物の気持ちになれる着ぐるみ展示は人気です。
  主な事業
  ・ 自然資源調査業務
・ 利用者の分析調査業務
・ 自然・体験学習の研究
・ 展示企画・実施
・ 学校・社会教育・家族など団体への自然体験プログラムの企画・実施
・ 日帰りなど一般ビジターへのプログラムの企画・実施
・ 主催プログラムの実施
・ 通信紙など広報事業
・ 指導者の養成事業
  NPO法人ねおすの支援
  01年度は開設準備として、行政・市民の間にはいり、専門NPOとしてソフト設計、展示設計、広報計画、運営計画をまとめる(プランニング)。開館後は目的、立場の違う人材(アートディレクター、プログラムディレクター、調査員、コーディネーター)305人工(開館日数と同人工)を派遣し、運営全般のサポートをしている。(コンサルティングと実働)


  阿寒国立公園川湯地域に、1999年にオープンした環境省の施設です。摩周湖、屈斜路湖、硫黄山などの景勝地や、アカエゾマツの森、和琴半島、つつじケ原など火山の生んだ森と湖をフィールドに自然情報の発信や普及啓発活動を行っています。観光客が多く訪れる土地柄であるものの通過してしまうお客さんが大半であるため、ゆっくり滞在し自然を体験してもらえるような情報の提供や観察会などの行事を行っています。また、地元弟子屈町を中心に学校教育での利用も多いのが特徴です。
川湯エコミュージアムセンターは、屈斜路カルデラ自然ふれあい推進協議会という組織で運営されています。協議会は、環境省、自然公園財団、弟子屈町他、森林管理事務所、観光協会、ボランティアなど11団体から構成されます。

クラフトコーナー
旬の情報
  今どんな花が咲いているのか?今月のオススメコースなど、新鮮な情報を提供しています。そのために、定期的に自然情報を集め、展示やリーフレット、観察会などで発信をしています。散策路のある既存のコースだけでなく、四季折々見どころとなるコースを用意しています。館内にあるコンピューターの検索システムや図書など、自然について詳しく知ることもできます。
体験プログラム
  センター周辺の30分ほどのガイドウオークを無料で随時実施しています。また、館内のクラフトコーナーでは木の実や小枝、落ち葉などを使って自由に工作ができ、人気のコーナーです。冬は、歩くスキーやスノーシューでの散策が楽しめます。月に一度の観察会では、屈斜路カルデラ内の森や山へ出かけます。
くつろぎの空間
  木造の建物で、周辺を木々に囲まれた吹き抜けの開放的な空間です。ラウンジでは、木のテーブルとイスが用意されており、窓の外の緑を眺めながらお茶を飲んだり本を読んだりと、ゆったりとした時間を過ごすことができます。冬は暖炉に火がともります。
学校教育との連携
  弟子屈町内外より、学校団体が自然体験学習に訪れます。館内を利用した調べもの学習やクラフト体験の指導の他、つつじケ原や和琴半島などでの自然解説を行います。地元の学校とは、経年的、継続的に交流があり、子どもの理解に合わせてプログラムづくりを行っています。
人材育成
  もりのパレット探検隊という町内の小学生を対象に、年4回の自然体験活動を行っています。 
自然に興味がある子どもが一歩踏み込んで自然を楽しめるような体験プログラムです。
NPO法人ねおすの支援
  弟子屈町からの委託を受け、職員を派遣し、自然体験・環境学習業務を支援しています。今年度は通年職員1名、繁忙期職員1名が常勤し、コディネイター1名が全体調整を担当しています。

 

  弟子屈町は阿寒国立公園東部に位置し、摩周湖、屈斜路湖、硫黄山、釧路川など、原生的な自然を多く持っている。また、道東の真ん中に位置し交通の便もよく、弟子屈、川湯、仁伏といった温泉場をもつことから、道東観光のルートとして、多くの人が訪れる。しかし、この町を訪れる多くの観光客は、風景の見物などをして通り過ぎていく場合が多い。
 近年、北海道内における旅行の形態は、教育旅行などのニーズの高まりとともに、自然を生かした体験型、滞在型へ変わりつつあり、弟子屈町でも通過型観光から地域の自然を生かした体験型、滞在型観光への変換を模索しようとしている。そのいくつか事業をNPO法人ねおすがサポートしている。
神の子池の湧水
釧路川源流部
  川湯エコミュージアム支援
  自然体験メニュー作成事業
  『弟子屈町内にある体験型観光資源を、利用者に見やすく、興味を持たせるようなものにデータベース化する』という目的で行なわれた。またデータベース化にそれらをコーディネートしたプログラムの提案も行った。1名を業務担当者として弟子屈町に派遣し、現地にて情報収集などを行い、札幌本部にて編集作業を行なった。

(自然体験メニューガイドブック
問い合わせは
弟子屈町商工観光課まで
  自然体験ガイド養成講座事業
  自然体験活動へのニーズ高まりに対応するために、自然案内人を養成し、地域の豊かな自然を生かした観光客の誘致を図る目的。町内で自然案内に興味がある方、または既に案内業務をしている人を対象に秋季コース、冬季コースの2コースを企画・実施。
また、講義の全過程を終了した場合は、自然体験活動推進協議会(CONE)の自然体験リーダー(初級)の資格が得られるようにした。
  自然体験ガイド派遣事業
  自然体験ガイド養成講座を受けた方々の活用のはじめとして、「体験観光」自体をもっと知ってもらうためにに、観光スポットに4名の「町の案内人」を派遣し、「どっぷり弟子屈」を使っての町内における体験観光の宣伝や簡単な自然案内を行っている。ガイドの研修や評価(クリティーク)をねおすが行っている。

 

  山形県西川町を教育旅行のモデル開発地区として、小中高の修学旅行や体験学習の受け入れの仕組みづくりを企画提案する。
本プロジェクトの特徴として、大手旅行代理店4社(JTB、日本旅行、東急観光、近畿日本ツーリスト)プロモーションの検討を同時に行なっている。
  背景
    エコツーリズム推進協議会(JES)が「青少年のための森づくり」をテーマにエコツーリズムを教育旅行に導入するためのモデルを作ろうとと、全国の山村に共同開発の呼びかけをした。
それに呼応、選定されたのが山形県西川町であり、実際のプロジェクトコーディネイターとして、ねおすが参画した。当初は植林などの直接的な林業体験が想定されていたが、各方面との協議を重ね、「森を作り、維持保全する山村の暮らしと人」そのものを教育旅行の素材としてプログラム開発を進めている。
同時にプログラムそのものの提案にとどまることなく、何のためにプログラムするのか、その理念の共有、そして、プログラムデザインをするしくみアドバイスしている。
  事業内容
    2001年11月より西川町関係者(町、観光協会、旅館・民宿組合、林業、学校教育、社会教育などの関係者)とエコツーリズム推進協議会や旅行代理店との打ち合わせ、意見交換会等を行う。
同時にフィールド調査として対象地区に滞在して各種地域情報を収集し、教育旅行を受け入れてゆくための仕組みづくりのコーディネートを行う。
また、営業用ツール(提案されるプログラム記載のパンフレット)を作成した。
事業実施の際にも何らかの形で協力する予定である。